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住職法話12月

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住職の法話(五蘊盛苦)

五蘊盛苦(ゴウンジョウク)とは、心が受け取る五種類の機能が盛んになりすぎてしまう苦しみであります。蘊とは集まりであり、五つの集まりとは、色・受・想・行・織(シキジュソウギョウシキ)であります。五蘊は般若心経にも出てきます。

色とは、本体であり、受は、感覚・知覚・印象であり、想は受け入れた感覚を思い出すことであり、行は意志と行為のことで、対象に積極的に働きかけることであり。織は物を認識し区別することであります。

喩えるならば、ここに女性がおられます。女性は本体、物質的な形、存在であるので、「色」になります。女性をみて素敵だなぁと感じる心は、感覚になるので「受」になります。その女性に恋心を寄せてしまう、感覚は何かと考えると、恋になるので、「想」になります。そして、もっと親密に話したい、食事を共にしたいという意思が働いて「行」になります。切ない想いを自覚する、己の中の判断を意味するので、「織」になります。私たちが生きている以上、様々な苦しみから逃れることなどできないわけです。その苦しみから逃れる、解放される道は、この六道輪廻から厭い離れることしかないのです。

もう一度生まれ変わることのないように、お念仏をお称えし、この迷いの世界から解脱し、西方極楽浄土に往生することが、この苦しみから逃れる方法です。ただただ阿弥陀様の本願力を頂戴して、お念仏精進してまいりましょう。